日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2024年9月26日

決算審査④ 13款7項1目学校における健康診断について

13款7項1目学校保健費のうち、学校における健康診断について伺います。

(正式な議事録ではありません)

設問1

 学校健診、及び脊柱検査については、令和5年第3回定例会でも検査方法や学校医の配置について課題があることを指摘させていただきました。7月26日付の「市立中学校における脊柱検査の一部未実施」の件は

9月6日に東京新聞でも報道され、

東京新聞報道「特発性側彎症」見逃された今井中元生徒の保護者 学校健診の充実訴えhttps://www.tokyo-np.co.jp/article/352471

検査未実施のまま特発性側彎症と診断された生徒の手術は予定時間よりも長引き、集中治療室にも入られるほどの大変な状況だったこと等が明らかとなっています。

 最初に、記事の中ではご家族から周知に関する課題も挙げられていますが、この度の事案を受けて市としてどのような対策を行っていくのか伺います。

答弁1

脊柱検査についての御質問でございますが、

再発防止に向けた取組につきましては、来年度の定期健康診断の実施時期までに、児童生徒や教職員等に向けて、健康診断の目的や意義、方法等を内容とする動画等を作成し、 GIGA端末等を活用した周知を行ってまいります。

また、学校管理職等に対し、健康診断の実施に当たっての留意事項等を徹底するため、今年度中に、研修内容の見直しを行ってまいります。

設問2

動画作成の際には専門の方の知見も反映し、子ども、保護者に正確でわかりやすい内容にしていただければと思います。また未実施により早期発見ができなかったご本人、そのご家族には引き続き寄り添った対応を併せて要望しておきます。

次に学校医の配置についてです。学校医さんからは、初診でみる子ども達を見落としなく診断をしなければならないが容易ではない。人手が足らないという声を紹介し、本市の学校医の加配要件が他都市に比べ突出していることを指摘しています。例えば、本市の学校医加配要件は40学級を超える学校に加配が認められていますが、40人学級で換算すると1600人に1名ということになります。一方で相模原市は500人に1名となっており、3倍以上の開きがあります。本市の学校医加配要件である40学級を超える学校について、令和5年度は加配が行われていないとのことでした。今年度については要綱に基づいた加配が行われているのか伺います。加配、及び本市の加配要件について医師会からはどのような意見が届いているのか伺います。

答弁2

学校医についての御質問でございますが、

学校医の複数配置につきましては、今年度、40学級を超える市立学校は5校でございますが、市医師会からは、「学校医として確保することは難しいが、健康診断の実施時に補助する医師の確保は可能」との回答を得られましたので、今年度、対象校全てに補助医を配置しているところでございます。

設問3

医師会からは「健康診断での補助医の確保は可能」とのことですから、まずは確実な補助医の配置をお願いいたします。一方で補助医の配置基準も1000人を超える場合となっており、こちらも相模原に比べて倍、同じ政令市の福岡市も学校医の配置基準で850人に1人となっていますから、

本市は健診時の医師一人あたりの児童生徒が多い状況です。医師会、学校医からのヒアリング、意見交換を継続して行い、基準の引き下げも引き続き検討していただければと思います。

学校健診での脊柱検査で「異常なし」と診断がされても、のちに脊柱側彎症が確認されたケースも保護者の方からお聞きしています。7月26日付の再発防止策の中で、「今後の検査方法について調査研究をしていく」のと記載がありますが、以前、議会でも提案した他都市で導入されているモアレ検査の検討を行っていくのか伺います。

答弁3

モアレ検査についての御質問でございますが、

他都市の状況を調査したところ、医療機器等による検査の実施に当たり、検査日程の追加に伴う実施時期の調整や、対応可能な検査機関の確保などの課題があると認識したところでございます。

引き続き、他都市の実施状況を確認するとともに、今後、学校現場や市医師会等の意見を伺ってまいります。

設問4

報道では、ご家族からは整形外科医による健診の提案もありました。脊柱検査は整形外科が専門となりますので、合理的な提案だと思いますし、日本整形外科学会のHPでも整形外科医が「直接運動器検診を行うのが理想」と記載があります。整形外科医の健診も検討するべきと考えます。見解を伺います。

答弁4

健康診断についての御質問でございますが、

脊柱検査につきましては、市立学校における定期健康診断時に、内科医が実施しており、二次検診が必要な児童生徒の診断に整形外科医の御協力をいただいているところでございます。

整形外科医の学校医としての活用につきましては、他都市の事例を参考にするとともに、学校現場や市医師会等の意見を伺ってまいります。

要望

モアレ検査については、他都市の状況を調査し課題を認識したとの答弁でした。効果についての言及がありませんでしたので補足しますと、私のヒアリングでは「モアレ検査導入後、見落としといった事例はない」と担当の方からお聞きしております。

整形外科医の学校医としての配置についても他都市では事例があるとのことですから、学校健診の目的である「疾病をスクリーニング」、早期発見、早期治療に結び付けるためにも、子ども達の健康を守る制度趣旨の達成に向けて、引き続き様々な調査、ヒアリングを行い、学校健診の改善に取り組んでいただければと思います。


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