日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2024年3月2日

代表質問(抜粋) 【教育】 不登校対策 先生の未配置

※正式な議事録ではありません。

不登校対策について

 本市の直近2022年度調査結果では、小学生1144人、中学生1672人、合わせて2816人の児童生徒が不登校となっています。小学生で千人を超えるのは初めてで、小中学生ともに年々増加しており、早急な対応が求められています。

 不登校対策の推進として2441万円の予算が拡充されました。これは2021年度から行っていた不登校傾向のある児童生徒が教室以外の場で学習等を行う別室指導の体制の充実にむけたモデル実施を小・中学校8校で実施するため、との事です。私たちは人員の配置をこれまで求めてきましたが、初めて予算がつきました。

 モデル実施事業では、別室指導にあたる教員は、会計年度任用職員、事業者、ボランティアなど、複数のパターンを考えている、正規職員ではない、との事です。私達が視察させていただいた学校では正規職員である総括教諭の先生が別室指導に関わり、「全ての学年の学習内容に対応できる」という校長先生のお話も聞き、安心して学べる環境だと感じました。別室指導にも正規職員である教職員を配置するべきです。伺います。

答弁

 不登校対策についての御質問でございますが、
別室指導につきましては、指導を行う人員体制に課題があると認識しており、その充実に向けましては、担当する人材を安定的に配置することが重要であると考えているところでございます。
 配置する人材につきましては、民間事業者や非常勤講師等を想定しており、不登校児童生徒への支援スキルを有する人材が、教職員と連携して対応することにより、不登校児童生徒一人ひとりに応じた支援を実施できるものと考えておりますので、次年度のモデル実施において、人材配置の効果等について検証してまいります。

市立学校教諭の未配置について

設問

 2月1日現在、担任不在等の学校教諭の未配置は142.5名にとなり、昨年同月の136.5名を上回り過去最多となりました。

 未配置が多い学校現場からは、教頭、教務主任等が授業に入り、多くの非常勤の先生達と協力して凌いでいるが、学校運営に支障をきたしている。といった深刻な実態が届いています。子ども達の学ぶ権利が守られない危機的な状況がこれ以上続くことは許されません。まもなく新年度です。4月の配置状況の見通しは現在どのようになっているのか伺います。

 昨年6月のわが党の代表質問で、今年度の対策について質したところ、臨時的任用職員及び、非常勤講師の登録会を会場や時間帯を工夫して実施していくとの答弁がありましたが、全く効果はありませんでした。臨時的任用職員が圧倒的に足りていないのが原因なのは明白です。実際に学校現場からは、産休を申請する先生が「本当に申し訳ありません」と肩身の狭い思いをしながら取得をしている状況です。対策の再検討が必要です。再三、私たちが指摘している通り、新規採用枠の一部をはじめから臨時的任用職員で穴埋めするのではなく、全ての採用枠を正規の教員で確保するべきです。伺います。

答弁(教育次長)

 教職員の確保についての御質問でございますが、
 教職員の次年度の配置につきましては、小学校における学級編制の標準の引下げによる35人学級化や教科担任制の導入による定数の増加、児童生徒数の動向などにより、現時点では定数の正確な算定等が難しい状況にございますが、学校現場における人材の確保は大変重要でり、本年4月に向けて、その準備を進めているところでございます。
 次に、教員の採用につきましては、継続的に安定した教育活動を展開していくため、本市全体の教員の年齢構成のバランスを考慮し、計画的に配置を行っていく必要がありますが、学級数の変動や退職者数、 60歳を超える教員の動向など様々な不確定要素がございますので、長期的な視点に立って採用試験の募集人数を定めるとともに、臨時的任用の制度を活用しながら、優秀な新規採用教員の確保と経験豊かな教員の活用等を図ることによ
り、人材の確保に取り組んでまいります。

再質問

 学校現場における人材の確保は大変重要としながら、従来通り臨時的任用の制度を活用していくという答弁でした。しかし、毎年同じことをやって100人以上の未配置を生み出しているわけです。未配置を生み出すような同じやり方を繰り返すつもりですか、教育長に伺います。

答弁(教育長)

 教員の確保にっいての御質問でございますが、
 学校現場における人材の確保に当たりましては、会場や時間帯を工夫した臨時的任用教員等の登録会を実施してぃるほか、令和4年度から、いわゆるぺーパーティーチャー向けの相談会や、一時的な定数増加に対応するため、一般任期付教員の採用を行っております。
 また、今年度から、大学3年次在籍者推薦を小学校区分で実施していることに加え、産休・育休取得予定者に対する代替教員の前倒し任用にも取り組んでいるところでございます。
 今後も、こうした取組に加え、大学や地方都市における説明会をはじめ、市内各校種の学校見学会の開催や、SNS等を活用した広報活動の充実に取り組むとともに、市外における試験会場を拡充するなど、様々な取組を行いながら、安定的な学校運営が図られるよう必要な教員配置に努めてまいります。

あとがき

 不登校対策の別室指導は選択肢の一つとして有効と考えていることから、人員が配置されることは、一つ前進と感じています。

 深刻な課題は先生の未配置です。何もやっていないとは言いません。但し、1か月後の4月の配置状況さえ答弁できない状況です。「全国的に臨時任用職員を最初から活用しているから」「全国的な課題だから」と言うのではなく、川崎市として抜本的な対策に取り組んでいただきたいと強く思います。引き続き。


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