一般質問④ 小学校の給食提供回数について
学校給食の提供回数について教育次長に伺います。
設問1
この件は、9月の決算審査特別委員会でも取り上げさせていただきました。川崎市の、特に小学校の給食提供回数は上限187回。一方で全国の自治体平均は192回。全国平均より5回も少ないことを指摘し、特に夏休み明け1週間給食提供がない実態を伝え、給食回数を増やすことを求めましたが、「給食提供期間中には実施できない環境整備等を実施する期間を確保する必要があることなどから、現時点では、上限回数を増やすことは難しい」というご答弁でした。今年度の夏休みの給食停止期間はいつから、いつまでだったのか伺います。
答弁1
学校給食についての御質問でございますが、
令和5年度の市立小学校における夏季休業に伴う給食停止期間につきましては、 7月21日から8月31日までとなっております。
設問2
ディスプレイお願いします。
7月21日から8月31日ということですが、この期間は、私が小学生だった、三学期制の頃の夏休み期間そのままです。二学期制となった現在、学校ごとに夏休み期間が定められることから、今年は8月24日から始まった学校は
1週間給食提供がない状況となります。給食提供停止期間が現在の二学期制となった教育体制にマッチしていのではないでしょうか。この期間、熱風消毒や排水層等の清掃、害虫駆除等様々な環境整備が行われていることは事前の説明で確認しました。その中で
「給食室雑排水槽等清掃及び汚泥等運搬業務」は小学校114校含むすべての自校給食実施校を対象に一括発注を行い、土日、閉庁日を除く7月18日から8月29日までフルで作業を実施している為、給食回数を増やせないボトルネックになっていると考えます。例えば一括発注ではなく、地域、ブロックごとに分けて分割発注、若しくは入札情報を見ると履行期間は4月3日から翌年3月29日と約一年間としているわけですから、冬休みや春休み等に作業期間を分散することはできないのでしょうか、伺います。
答弁2
学校給食についての御質問でございますが、
雑排水槽等の清掃及び汚泥等運搬業務の分割発注につきましては、直近の契約に係る一般競争入札では2社の参加にとどまるなど、入札参加業者が少ないことに課題がございます。
また、清掃作業の時期につきましても、夏季休業中に全ての学校の清掃を実施し、その後、配管が詰まりやすい状況にある学校に対しては、冬季及び学年末休業中に清掃を行っていることから、分散化は難しい状況となっております。
設問3
分割発注、分散化、共に難しいということですね。関連して自校献立給食についてもお聞きします。学校ごとに夏休み期間が違うわけですから、フレキシブルに対応するには自校献立給食が有効と考えます。現在、自校献立給食提供回数は年2回とお聞きしました。しかし以前は月1回の自校献立給食が提供されていたとのことです。理由はなんなのでしょうか、伺います。
答弁3
学校給食についての御質問でございますが、
自校献立につきましては、令和2年度までは、私会計として各学校が保護者等から徴収した岩交給食費のうち、校外実習などの学校行事のため提供しなかった分の給食費を自校献立に活用するなど、各学校が実情に応じ、食材の調達を工夫しながら実施してまいりました。令和3年度からの学校給食費の公会計化により、定められた年間の給食費の中で自校献立の食材料費を支出する必要が生じたことや、市の財務会計システムを通して食材を調達することによる学校の業務負担が生じることから、実施回数を年2回としているところでございます。
設問4
公会計化による影響、学校の事務負担が生じることが原因とのことですが、学校側から自校献立を増やしたいという声もお聞きしています。自校献立給食は地域の魚、肉、八百屋、お豆腐屋さんからの食材の調達といった顔の見える食育だけでなく、学校ごとに献立を作成している千葉県佐倉市では、運動会の練習ときには運動会応援メニュー、歯科検診があるときには歯に良い食材を使ったメニュー、ベトナムを学んだ日にはベトナム料理の給食を提供する等、給食を通じ様々な学びにつなげています。減ってしまった自校献立給食の提供回数を増やすべきではないですか伺います。
答弁4
学校給食についての御質問でございますが
自校献立につきましては、地元の食材を活用した献立のほか、児童のアンケートを基にした献立、周年行事や開校記念日、季節のイベントにふさわしい献立など、様々な工夫をしておりますが、年間の給食費からの自校献立に必要な食材料費の捻出が難しいほか、食材の調達に係る学校の業務負担の増加などの課題があるととから、回数を増やすことは困難な状況にございます。
今後につきましても、食育等に効果的で、児童にとって魅力ある自校献立の実施に努めてまいります。
要望
給食室のメンテナンスについて分散等は難しい。自校献立の回数を増やすことについては、公会計化、学校の事務負担、給食費からの捻出は難しいとのことなんですが、小学校の年間給食提供回数197回と本市より10回多い京都市では、メンテナンス作業を分散して今年は8月28日から給食を提供。同じく8月28日から提供し、給食提供回数、本市より14回多い201回の広島市では本市と同じ二学期制、公会計ですが、メンテナンスは分散・分割、自校献立については各学校に希望をヒアリングして、予算を配分。各学校の希望通りの自校献立を実施しているとのことで、本市のできない理由を見事に突破して給食の提供に取り組んでいます。
二学期制が導入されたのが2006年度、もう17年が経過しています。このアンマッチの解消、9月の決算審査でもご紹介した、保護者からのニーズだけでなく、学校現場からは夏休みを終えると体が細くなって登校してくる子どもがいるという実態を真摯に受け止め、前例踏襲のできない理由を並べ続けるのではなく、子ども達の為に給食回数を増やす検討を行うこと強く要望しまして、次の質問に移ります。