日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2023年7月12日

一般質問④ 西加瀬プロジェクトに係る環境影響評価書について

※正式な議事録ではありません。

西加瀬プロジェクトに係る条例環境影響評価書について環境局長に伺います。

設問1

 1日24時間大型車含む1347台の車両が出入りする大型物流倉庫建設計画、西加瀬プロジェクトにおける環境アセスメント手続きは、条例見解書に対し関係住民からの申し出に基づき公聴会を開催、これらの結果を川崎市環境影響評価審議会で諮問し、答申が出され、その答申を踏まえ市は審査書を事業者に送付、事業者が作成した条例評価書が公告となり、工事着手解除となりました。

 市が示した審査書は大気質、緑、騒音、振動、景観、日照阻害、風害、地域交通、温室効果ガス、光の光害等、多岐に渡って対策を講ずる様といった記載がされています。

条例審査書 318_shinsasyo.pdf (city.kawasaki.jp)

 そしてその冒頭で「本審査書の内容を確実に遵守すること」とありますが、遵守されているか否か、どのように判断するのでしょうか、伺います。併せて、そもそも事業者にとって誰に対しての約束なのでしょうか?伺います。

答弁1

 環境影響評価制度についての御質問でございますが、本制度は、大規模な事業を実施する事業者が、あらかじめその事業が環境に与える影響を予測・評価し、市はその内容について市民や学識者からの意見をいただき、審査を行うことにより、事業の実施において事業者の適正な環境配慮を促すための制度でございます。条例評価書につきましては、市民や環境影響評価審議会の意見を踏まえた条例審査書に基づき、環境配慮の取組について事業者が検討を行った結果をとりまとめ、公表するものでございまして、事業者は、公表した取組を社会的な責務として実施するものでございます。

 さらに、事業者は、環境保全の見地から条例評価書に位置付けた事後に調査すべき事項について、工事中や供用開始後に調査を行い、市は、その結果を公表するとともに、必要があると認めたときは、条例に基づき、適切に対応するものでございます。

設問2

 あくまでも事業者が、社会的責務として進めていくというご答弁ですが、審査書を受けての事業者から出された評価書の第12章「指定開発者行為の見解」では、審査結果の内容を「確実に遵守します」と記載されています。この遵守はどう担保されるのか、具体的に伺います。

 評価書には市に対し報告、協議を行うもののほか、例えば騒音の軽減にあたっては、車両出入口の分散化を検討、物流以外のテナント誘致を検討、地域交通については、苅宿小田中線の一部区間の交通安全施設の新たな設置について適宜検討を進めるとありますが、その検討結果は誰に報告されるのでしょうか伺います。また住民に対して、工事着手前に周辺住民に十分な配慮をして工事説明会を開催し、環境低減に係る低減策、問い合わせ窓口等について周知を図る。とありますが、この記載が守られない場合、環境局は事業者に指導できるのでしょうか。伺います。

答弁2

 (仮称)西加瀬プロジェクトの条例評価書についての御質問でございますが、当該事業の条例評価書において事業者が検討するとされたものにつきましては、今後、事業者の責任において、検討結果に基づく措置等が、順次、周辺住民等に周知が図られるものと考えており、解体工事前の工事説明会や問合せ窓口の周知につきましては既に実施されたと伺っております。また、工事中や施設の供用開始後に、環境に影響を及ぼす事案が発生した場合には、公害防止等生活環境の保全に関する条例等の関係法令に基づき、状況の確認を行った上で、必要に応じて指導するなど適切に対応してまいります。

要望

 説明会は実施したとのことですが、その説明会が行なわれたのは評価書が公告される前です。最初のご答弁にありました、事業者が検討した環境配慮の取組みについて明らかにされる前に開催された工事説明会、これが評価書に基づいた社会的責務を果たす説明会だったとすることは甚だ疑問です。そもそも評価書が公告されたと同時に工事着手解除となる環境影響評価手続きに不備があるのではなでしょうか。せめて、評価書を公告し、一定期間縦覧後、事業者が示す社会的責務を住民に説明、意見交換を行なってから工事着手解除という手続きは最低限必要と考えます。西加瀬プロジェクトの環境アセスが始まり、3年が経過します。この間行なわれた説明会、公聴会、請願が不採択となっても大型物流倉庫建設反対の声は止むことはありません。先日、まちづくり局が行なった西加瀬地区都市計画決定の公聴会でも関係住民である公述人の方からは

「渋川と二ヶ領が流れ、平和公園では子ども達が元気に遊び、駅に近く、様々な施設があり、高齢者も子育て世帯も子ども達も穏やかに暮らすこの町のど真ん中に大型物流倉庫計画はふさわしくない」

 といった声が寄せられています。事業者に環境配慮の社会的責務があるように、川崎市にも住民の安心安全な暮らしを支える責務があるはずです。環境局はじめ関係局の皆さんには引き続き住民の声に耳を傾けて頂き、住環境が守られる事業となるよう、事業者に働きかけていただくことを強く要望し、最後の項目に移ります。


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