検証委員会の資料について
議員としての初めてのお正月。1月2日より、地域の方々に挨拶回りをさせていただきながら、様々な要望、声をお聞きしております。
そんな中、年末にJRへ要望していた「平間踏切」内にある危険なブロックの除去の改善を発見したり、
道路にポッカリ足のサイズくらいの穴が開いているのを発見し、
近隣の方にお伝えすると、ご存じなかったようですが、ご自宅にあるモノで応急処置のご協力をしていただき、
連休明けに道路公園センターに伝えると翌日には改修していただきました(感謝)。
各諸団体の賀詞交歓会、旗びらきにもお招きいただき、新人議員として新年のご挨拶も重ねさせていただいております。
12日には中原地区消防出初め式が等々力緑地(アリーナ体育館)で行なわれ、各地区の消防団の皆様が勢揃い。
その一方で台風19号により、地階の収蔵庫に保管されていた約23万点の収蔵品が浸水被害に見舞われた市民ミュージアムは依然として休館。
台風19号の爪痕は未だに深く残されています。そんな中、昨年12月27日に開かれた「排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会資料」が1月11日からホームページで公開されましたので、ご報告を。
①検証委員会構成
②検証委員会の概要
令和元年度台風19号による排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水原因に関すること、被害を最小化する方策に関すること及びその他必要な事項について検証することを目的とする。
検証作業にあたっては、下水道や河川を専門とする第三者に、専門的な意見や助言を求め、それを検証結果に反映する。
③住民説明会における意見、要望について
(1)山王排水樋管地域住民説明会参加者
11月20日 419名 21日 242名(合計661名他地域と比べても最多の参加者)
(2)各地域で発言があった主な意見・要望等(資料より抜粋)
- ゲートを閉めなかったことが浸水の原因ではないのか?
- ゲートは、整備不良で閉められなかったのではないか?
- パトロールなどの現場体制を見直して欲しい。
- 逆流はいつ知ったのか、逆流を知ってもゲートを閉めなかった理由は?
- 降雨があった場合ゲートを閉めないとのことだが、逆流していても内水を排除できるのか?
- 操作要領(手順)が間違っているのではないか?
- 総合的判断とは、どのようなものだったのか?
- 人災だと考えているが、補償、賠償はするのか?
- 検証は学識者を入れた第三者で行なうべきだ。市だけでは信用できない。
- 来年、同じ様な台風が来たらどうするのか?
- 川崎市だけでなく、多摩川流域全体で対策を検討すべきだ。
- 早急に水位計やTVカメラの設置
- 抜本的な対策として、貯留管やポンプ場の設置を要望する。
- 多摩川の河床の浚渫を要望する。
- 止水板設置などの、自助に対する助成制度創設を要望する。
④検証対象
⑤検証項目(排水樋管周辺地域)
☆浸水状況
- 台風、降雨、水位等の基礎情報
- 土地利用状況
- 下水道施設の状況
- 管きょ、水路などの状況
- 地形特性、地盤高
- 浸水被害状況
- 河川水の逆流、内水の溢水 等
☆災害時の体制
- 組織体制
- 連絡体制
- 情報共有
- 災害時の活動 等
☆ゲート操作
- 樋管ゲート操作の妥当性
- ゲート操作に時間を要した要因 等
☆対策方針の検討
- 短期対策の内容の検討
- 中長期対策の方向性の検討
- ソフト対策の方針 等
⑥第三者への意見聴取イメージ
⑦検証委員会のスケジュール
- 2月初旬頃に検証委員会で素案をまとめ
- 第三者への意見聴取後、中間とりまとめ案を作成
- 2月中旬頃から市民の方々へ意見聴取及び議会報告
- 3月中旬までに結果をとりまとめ(案)2度目の第三者への意見聴取
- 3月下旬に議会報告を経て
- 検証結果の公表
⑧摘録
http://www.city.kawasaki.jp/530/cmsfiles/contents/0000113/113378/tekiroku.pdf
☆主な発言
委員長「現状が正しいという前提に立たず、今回の事象を検証した中で、より良い方法を選定すること」
管路保全課長「逆流しても樋管ゲートを閉めなかった理由についての質問が最も多く、操作手順では降雨および降雨の可能性がある場合はゲートを閉めないことになっており、その通り実施したと回答した」
中部下水道事務所長「操作手順には、降雨あるいはその恐れがある場合にはゲートを全開にするとあるが、本検証委員会でその内容について検証する必要があると考える」
下水道計画課長「第三者の選定では、下水道や河川を専門とする学識経験者や国の研究機関に所属する第三者を選定し、専門分野の意見、助言をいただく」
中原区道路公園センター所長「多摩川の砂が細かいため、泥を撤去したあとに雨が降るとまた砂粒が集まり舗装の細かい目に入ってしまうなど、2回、3回と掃除する必要があった」
副委員長(建設力政局長)「災害をゼロにすることは約束できないが、今後、我々がどのレベルを目指してどこまでは防ぐことができるのかということを説明していくことが重要」
⑨聞き取りや住民意見
担当局(上下水道局)に直接確認したところ、第三者については、お手盛りの検証委員会にはしたくないため、今まで川崎市とは繋がりがない有識者を選任する方向であるとのこと。住民からの意見については、パブリックコメントに近い形で聴取していくとのこと。
しかし、地域の方からは…
「議事録は公表しているものの、非公開ではなく、市民に公開して開催するべきではないか?」
「パブリックコメントはいつもほとんど決まったあとで行なわれ、意見が反映されることが非常に少ない。1度だけではなく、何度も行なうべきではないか?」
等の意見もでております。「天災ではなく人災」と被災された上丸子山王町付近にお住まいの方々の市への不信感は募っています。今年の雨期までにそれほど時間もありません。しかし担当局が云うお手盛りでなく、厳しい立場に立って徹底的に、かつ被災された方々の意見もしっかり反映させる形での検証とし、復興へ向けたくらしを支える検証結果、対策方針となるよう、今後も検証過程を注視してまいります。
引き続き。
以下、排水樋管周辺地域及び河川関係の浸水に関する検証委員会の報告について
http://www.city.kawasaki.jp/530/page/0000113378.html