代表討論(市立高校改革に関する補正予算)
※正式な議事録ではありません。
議案第133号令和8年度川崎市一般会計補正予算についてです。
この補正予算には、債務負担行為による高等専門学校設置事業費2310万円が計上されています。これは、私立学校法人、及び高専の設置申請を行うための基礎調査、調整に関するコンサル費用、弁護士、会計士等への相談費用とのことです。教育委員会は市立高校改革について「あくまでも検討段階」であると説明しています。そうであるならば直営方式や既存学校との併設など、あらゆる可能性を公平に比較検討すべき段階であるのにも関わらず、議案審査では「方針に基づき総合科学高校の活用が前提である」との答弁がありました。つまり検討を装いながらも、総合科学高校の廃校を前提として手続きを進める予算に他なりません。
文教委員会で示された検討資料には、就職以外の大学、専門学校への進学率が59%の状況を踏まえ、「設置当初の役割はすでに薄れている」と記載があります。

果たしてそうでしょうか?
総合科学高校の設置時の資料である「大いなる未来へ」

には、全ての学科において大学進学が進路として位置付けられています。つまり、高度な専門教育を基盤としながら、就職にも進学にも対応できる人材を育成することは、設置当初から想定されていた姿です。進学率の上昇は設置目的の形骸化を意味するものではなく、むしろ生徒の多様な進路選択を実現してきた成果と評価すべきです。また、現在でも4,480社から延べ27,876人分の求人が寄せられているとのことです。これは総合科学高校に対する産業界の高い評価と期待を示すものであり、こうした実績を踏まえれば、就職するか進学するかは生徒一人ひとりの進路選択の結果であり、進学率の上昇をもって設置目的が失われたと結論付けることはできません。当校が設置当初から掲げる「高度な技術者になりうる人材の育成」という教育理念は、30年以上経過した今日においても何ら色あせることなく、引き続き重要な役割を果たしています。
総合科学高校が長きにわたり積み重ねてきた教育の成果と実績は、川崎市のかけがえのない財産です。それにもかかわらず、市は教育現場の声に耳を傾けることなく、生徒や保護者との丁寧な対話や合意形成の努力も行わないまま、トップダウンで切り捨てようとする債務負担行為が計上された補正予算に、到底賛成することはできません。



