代表質問抜粋 こども医療費助成 今後の給食について
渡辺市議が登壇した私たちの代表質問。
こども医療費助成及び、今後の給食についての質疑をまとめました。
※正式な議事録ではありません。
こども医療費助成について
設問
小児医療費助成制度についてです。川崎市子どもの権利に関する条例の第3条は、「市は、子どもの権利を尊重し、あらゆる施策を通じてその保障に努めるものとする。」と定めています。また第10条には、「子どもは、安心して生きることができる。そのためには、主として次に掲げる権利が保障されなければならない。」とあり、 その中の(5)に「健康に配慮がなされ、適切な医療が提供され、及び成長にふさわしい生活ができること。」と挙げられています。しかし保護者から「物価高騰のなか、節約できるのは子どもの医療費だけ。足が痛いといわれても、我慢してもらっている」との声が寄せられているように、医療費の負担が重すぎて必要な医療が受けられない子どもがいるのです。小児医療費助成制度の一部負担金の撤廃と18歳までの対象拡充は、子どもの権利の保障に寄与すると考えますが、見解を伺います。
答弁(こども未来局長)
小児医療費助成制度についての御質問でございますが、将来を担う子どもの医療費につきましては、本来、自治体間で差異のある取組ではなく、国の責任において全国一律の制度として構築すべきであると考え、これまでも国に対して要望を行ってきたところでございます。
一部負担金につきましては、持続可能な制度のあり方を考える上では、制度を利用する方には一定の御負担をいただき、戝原の確保と併せて、本制度の利益を受けない方との負担の公平性や適正な受診を担保するという視点も必要であり、それにより制度の安定的かつ継続的な運用が図られるとの認識から、維持すべきものと考えているところでございます。
また、対象年齢につきましては、昨年9月の制度拡充により、通院医療費助成の対象を拡大いたしましたので、引き続き、助成状況の分析も行いながら、取組を着実に推進してまいりたいと存じます。
【解説】
子どもの権利についてに関しての答弁はなく、今まで通りのやる気なし答弁…
市内の農作物を自校献立など学校給食に使用することについて
設問
学校給食に市内農産物を使用する意義について、教育次長は「小学校給食において市内産農産物を使用することは、子どもたちへの地産地消への理解につながるなどの意義があるもの」と答弁されていますが、市内産農作物が学校給食で使用された事例は、まだまだ少ないのが実態です。この取り組みには自校献立が有効ですが、2022年度の実施校は26校、23年度の28校と、実施校は、まだ部分的です。とりわけ、川崎区では昨年度の実施校はありませんでした。川崎区を含め、希望するすべての学校で自校献立に取り組めるようにすべきです。教育次長に伺います。
また経済労働局長は「市内農産物の利用を希望する小学校については、各学校の事情に合わせて、関係局やJAセレサなどとともに実施可能性について検討してゆく」と答弁していますが、検討状況を経済労働局長に伺います。小平市のように、いったんJAが農家から仕入れ、それを学校に届ける。それに係る人件費や燃料代は、市の予算から支給仕組みを提案しましたが、合わせて検討状況を伺います。
食材の安心・安全についてです。「国産食材」にこだわり、安心・安全な給食の提供は、本市学校給食の基本姿勢です。世田谷区では、「安全・安心の給食提供を行うため、可能な範囲で化学肥料及び農薬の使用が少ない食材や有機農作物を購入する」こととしているとのことです。本市も世田谷区と同様な取り組みを検討すべきですが、伺います。
答弁(教育次長)
学校給食についての御質問でございますが、はじめに、市内産農産物につきましては、主に中学校給食において、計画的に使用量や品目の調整を行いながら、使用量を増やしており、令和5年度は、約22トンを使用したところでございます。
小学校給食では、市内産農産物の生産量が少ないことや、 114校への配送が難しいことが課題であり、希望する全ての学校での使用は難しい状況となっておりますが、市内産農産物の活用は、児童の地産地消への理解につながるなどの意義があるものと考えておりますので、今後も、関係局やJAセレサ川崎と連携しながら、活用の可能性について検討してまいります。
次に、有機農産物につきましては、一般的に流通量が少なく、高価なものが多いことなどから、本市のような大規模な自治体において、給食食材として統一献立で使用することは課題があると認識しておりますが、有機農産物について児童生徒が理角羣を深めることは、 SDGSを学ぶ観点から有用であると考えておりますので、数校程度の小学校の自校献立の給食食材として活用するなど、取組手法について検討を進めているところでございます。
【解説】
市内農産物の使用は意義があるので、活用の可能性について検討していくと前向きな答弁。
有機農産物の使用については、「数校程度の小学校で活用するなど取組手法について検討」いわゆるモデル校実施を検討しているとのことで、これも少し前進が見られる答弁だと思います。進捗ありましたら、またご報告します。
学校給食物資購入費について
設問➀
食材費の高騰に対し、5億6千万円余を財政調整基金から学校給食物資購入費に繰り入れし、給食の質を維持するものとのことですが、すでに食材高騰の影響は子ども達の献立に及んでおり、昨年7月に提供していた、すいか、フルーツ白玉、飲むヨーグルト、冷凍みかん等のデザートが今年7月の給食から無くなっています。先の定例会の代表質問で求めた、速やかな給食食材費への財政措置は当然の対応です。今まで教育委員会は市民からの学校給食無償化の要望に対し「給食法に基づき食材費は保護者負担」という答弁を繰り返してきましたが、初めて食材費に市費を投入しました。食材費に市費を活用することは可能ということですね、伺います。
答弁(教育次長)
学校給食物資購入費についての御質問でございますが、本市では、判交給食法等に基づき、食材料費については保護者の負担とすることを原則的な考え方としているところでございますが、今年度、物価高騰が継続し、当初予算による学校給食運営基金の繰入れだけでは食材料費が不足する状況となる中で、年度途中での学校給食費の改定については、保護者からの意見聴取や周知に十分な期間を確保できないことなどを踏まえ、今年度につきましては、一般賄原による増額補正により対応するものでございます。
設問②
8月22日に文教委員会で報告のあった給食費の改定について、前回改定した2018年と同じメニューを提供する場合、小学校で1食36円、年間6,732円、中学校で1食42円、年間6,930円、現在より保護者負担増となる試算が示されました。
しかし、今回の給食物資購入費に対する市費の繰り入れは、物価高が継続していることによるものです。来年度も物価高騰は続きます。給食費改訂の資料にあるような保護者負担増を行うべきではありません。伺います。
答弁(教育次長)
学校給食物資購入費についての御質問でございますが、今後も、物価高騰が継続する見込みであることを踏まえますと、給食の質を維持するためには、学校給食費の改定を検討せざるを得ない状況にあるものと認識しております。
今年度は、一般財源による増額補正により対応するものでございますが、本市では、学校給食法等に基づき、食材料費については保護者の負担とすることを原則的な考え方としているところでございます。
【解説】
この答弁ですと、来年度から値上げ確実のような感じを受けますが、ちょっと待ってください。
これが、各政令市の状況です。全ての政令市で物価高の差額分を市費や交付金で充当しています。加えて、さいたま市と神戸市は保護者負担額の改定を行い、特に神戸市は1食あたり310円に改定しつつ、市費で差額分を充当しています。つまり、給食費の改定が、そのまま保護者負担増に直結していないのが、現在の状況です。
加えて、1食あたりの食材費を今の物価に合わせて設定しておくことは、質の担保にも繋がります。その金額で1年間の献立を組み立てて提供していけば、今年の夏のように270円ベースで、あとは基金の残高まかせの結果…
デザートが消えた!
なんてことにならないためです。
要するに、保護者負担を原則とする食材費について、どれぐらいの負担を求めるのか?=市費を投入するのか?
それは市長の政策判断ということになります。
ちなみに、お隣の横浜市は今年度、川崎と違って国の交付金を活用。来年度の給食費の値上げは考えていないとのことです。
引き続き。