12月議会一般質問③【臨港バス川60系統の減便について】
※正式な議事録ではありません。
臨港バス川60系統の減便についてまちづくり局長、交通局長の順に伺います。
設問1
渡辺市議も議場で何度も取り上げている川60系統の減便について、一日に26本あった運行本数は2020年から14時台に1本と大幅な減便が行われています。
幸区にお住いの方々、並びに各町会からも増便を求める切実な声が届いていますが、この影響は、中原区の木月4丁目にお住いの方々にも及んでおり、地域の声をお聞きしますと高齢者、障がいをお持ちの方が通院、買い物できないといった声だけでなく
現役世代の方からは「朝の通勤の便がなくなってしまったので自転車で通ってる。雨の日は大変」
子育て世代の方からは「1番近くのバス停が歩いて10分弱。子ども連れては大変。子どもが雨の日の習い事等に行くのに自転車では危ないし徒歩では遠すぎる」
女性の方からは「友達や家族に来てもらいたいのにバスが走っていないから来てもらえなくなった」
男性の方からは「バスがないと怪我をした時どこにもいけない」
等、全ての世代の方々からバスの増便を求める切実な声が届いています。昨年12月に渡辺議員が取り上げて1年が経過しました。市からはどのような機会に、どのような要望を行っているのか、現在の臨港バスの方針も併せて伺います。
答弁1(まちづくり局長)
路線バスの運行についての御質問でございますが、バス事業者との協議につきましては、本年10月31日に開催した川崎市・バス事業者連絡会議などの機会を捉え、御要望をバス事業者にお伝えしております。バス事業者からは、新型コロナウィルス感染症の影響による利用者の減少をはじめ、運転者不足などの社会環境の変化により、各路線の維持、確保に苦慮していると伺っております。
本市といたしましては、市民の足の確保に向けた取組は重要であることから、今後の動向を注視し、引き続きバス事業者と調整してまいりたいと考えております。
設問2
新型コロナウイルスによる利用者減という認識についてですが、20年の4~5月は7割減少した状況も確かにあったと伺っています。ですが昨年9月の決算審査では3割減程度に利用者も戻ってきたとの答弁もありました。動向を鑑みてもこの川60系統の26便から1便への減便はあまりにも極端すぎることは繰り返し申し上げておきます。
この石神橋の状況について、交通局長に伺いたいと思います。
市バスのルートですが、日吉中学前から木月4丁目のルート間(赤枠部分)だけ、尻手黒川線という幹線道路であるにも関わらず、市バスが運行していません。同じ尻手黒川線であります井田消防前には平日何本の市バスが運行しているのでしょうか。また、過去にこのルートに市バスが運行していたとお聞きしました。1日に何本運行し、なぜ廃止となってしまったのでしょうか伺います。
答弁2(交通局長)
市バスの運行についての御質問でございますが、はじめに、井田消防前停留所の運行本数につきましては、平日の上下線共に133本でございます。次に、石神橋を通る路線につきましては、横須賀線武蔵小杉駅の開業に合わせて、平成22年3月15日から同駅を起終点とする杉03系統として、 1日20本運行を開始したところでございます。当該系統につきましては、利用人員が極めて少なく、採算性に課題があることなどから、平成26年1月17日をもって運行を終了したものでございます。
設問3
同じ尻手黒川通り沿いで方や平日133本、方や0本です。なぜ井田消防署前と比較したかと申しますと、井田消防前のバス停がある井田仲ノ町と石神橋のバス停がある木月4丁目は9月末現在でそれぞれ6915人、6986人ほぼ同等の市民が暮らす町会という共通点があるからです。加えて木月4丁目は中原区内の町会で4番目に人口が多く、最新の人口増加率も1.5%とさらに増加傾向です。これだけ多くの方が暮らす町会の真ん中を通る幹線道路にほんの数年前までは市バス臨港バス併せて1日46便、木月4丁目にお住いの方達の足として活用されていたのに、現在は臨港バスのたった1便。
切実な声があちこちから寄せられるのも当然です。この現状を率直に受け止め、川60系統のルートに市バスの運行も検討するべきです。伺います。
答弁3(交通局長)
市バスの路線新設についての御質問でございますが、市バスでは、厳しい経営状況の中、運転手など限られた経営資源で運営していることから、新たな路線の運行に際しては、既存路線の運行計画を見直すことが必要となり、市バスを既に御利用のお客様への影響や、需要、採算性などについて課題がございます。このため、当該地域における運行につきましては大変難しいものと考えております。
要望
臨港バスからも交通局からも聞こえてくるのは採算性です。しかし、まず守らなければならないのは市民の交通権、移動の権利の保障です。バス事業単体で見るのではなく、気兼ねなく買い物に行けることや、その地域に遊びに来てもらうことで地域経済が活性化し、いつでも医療にアクセスできることによる早期発見、治療によって重症化を回避でき、結果、市民の健康と医療費の抑制に繋がるのではないでしょうか。
地域交通は市民のくらしを守る重要政策という認識で広い視野を持って検討するべきです。川60系統減便の問題は引き続き取り組ませて頂くことを申し上げて、次の質問に移ります。