予算審査特別委員会① 保育事業費について
3月8日から始まった予算審査特別委員会。初日に質問に立ちました。今日から項目ごとに、ここでご紹介させて頂きます。
※正式な議事録ではありません。
保育事業費について
保育事業費についてこども未来局長へ伺います。
質問①
来年度予算で保育士処遇改善、保育士等の経験年数7年目以上の職員を対象とした国の処遇改善が的確に反映されるための市独自の4万円保障、いわゆる市処遇改善加算Ⅱの対象が認可保育園から地域型保育事業、及び病児・病後児保育施設の保育士等に拡充されました。これは、国の処遇改善加算Ⅱの配分額に対し、経験年数が3年から6年目の方に月5千円、7年目以上の方に月4万円を配分した場合に不足する額を市が支給する制度です。まず、来年度想定している対象者の見込み人数、及び予算計上額を伺います。
川崎市:令和3年度予算案について (city.kawasaki.jp)
答弁①
市処遇改善等加算Ⅱの対象者数の見込み及び予算計上額についての御質問でございますが、認可保育所につきましては、約4,9 0 0人、 7億6 9 3万5千円地域型保育事業につきましては、約5 0人、 2,2 24万円病児・病後児保育事業につきましては、約30人、 1,344万円でございます。
質問②
前回の一般質問でも取り上げましたが、今年度から実施していた認可保育園職員に対する市処遇改善Ⅱは、支給が大幅に遅れ2020年中に支給できなかった結果、最大で年間73万5千円の収入差が生じ、最も影響を受ける再来年に関しては月5000円近く市県民税が跳ね上がるという不安定徴収につながりました。結果、保育士の方からは「ただでさえ給料が低い保育士は大変になる」「結局保育士は後回しですね」と市の対応に対し不安と失望に近い声が届く状況を招いています。
現在の進捗を事前に伺いましたが、12月末から手続きを開始し、対象369施設中、支給が完了した施設は89施設。今年度内には支給完了予定とのことですので、手続き開始から支給完了まで最低でも3か月を要することが伺えます。さて、来年度ですが、どのようなスケジュールで支給手続きを進めていくのか伺います。
また、今年度は国の通知が遅れたことに加え、通知内容に疑義があったことが大きく支給遅れとなった原因とのことでしたが、横浜市等の他都市は前年度ベースで前倒し支給を行っていました。すでに対象人数、及び支給額の想定は行っているわけですから、万が一、来年度も国の通知に遅れや疑義があった場合、今年度のような支給遅れが発生しないよう国に対しては、催促、確認を速やかに行うこと、また状況によっては他都市の様に前倒し支給を行うべきです。対応を伺います。
答弁②
令和3年度の支給手続きのスケジュール等についての御質問でございますが、
令和3年度は、国からこの制度の大幅な見直し等は示されてございませんので、本年6月から7月頃にかけて、処遇改善等加算Ⅱに係る加算率の認定を、 7月から8月頃にかけて、賃金改善計画書の確認を予定しておりまして、それらを踏まえ、処遇改善等加算Ⅱの認定を行い、8月以降に順次、支給を行う予定でございます。今後も、適切な時期に支給手続きが行えるよう、国において大幅な取り扱いの変更等があった場合にも、国や他都市と情報を共有しながら、準備を進めてまいります。
意見・要望
わかりました。年末の4カ月前の8月から順次支給を行うとのことですから、そのスケジュールであれば年内支給は確実だと思いますので、ぜひ迅速、丁寧な手続きを宜しくお願いいたします。ですが、今回の処遇改善は国の制度に加算した制度であり、市独自の処遇改善施策ではありません。保育士の方々の平均年収は変わらず全業種平均を下回っており、先の議会で紹介した「川崎市保育問題交流会」が行った川崎市保育労働実態調査では多くの保育士の方からの処遇改善を求める声が届いている実態を鑑みれば、まだまだ処遇改善は不十分です。そもそも川崎市独自の処遇改善策であれば、今年度のような国の通知の影響を受けることなく、速やかな支給ができたわけですから、今もコロナ禍の最前線で市の保育を担っている保育士の方々への更なる処遇改善、市独自の支援策の充実を今後も要望させていただき、次の質問へ移ります。