日本共産党
川崎市議会議員(中原区)

市古次郎

ブログ
2021年3月11日

予算審査特別委員会③ 南武線立体交差事業費について

※正式な議事録ではありません。

8款3項2目連続立体事業費について建設緑政局長に伺います。

質問①

 この事業費は開かずの踏切となっている平間駅前踏切等の暫定対策費として3669万円が計上されています。事前のご説明では、平間駅前踏切についてはアンダーパス、人道橋、臨時改札口設置等の対策を検討しているとお聞きしました。一方、平間駅前踏切では2月26日「賢い踏切」がついに運用開始となり、まずはその効果が期待されるところです。市としても「賢い踏切」の効果測定を実施するべきと考えますが、調査を行うのか伺います。

 また、効果次第によっては、対策の方向性に変更があるのかについても伺います。

答弁①

 平間駅前踏切についての御質問でございますが、平間駅前踏切につきましては、先月末から賢い踏切の運用が開始されたところでございます。運用開始後は、長時間踏切が開かない状況の改善が図られ、踏切待ちで大勢の歩行者が滞留する状況や踏切遮断中の横断者が減少していることを確認いたしました。

 また、平間駅前踏切の暫定対策については、踏切の拡幅のほか、立体横断施設など様々な対策が考えられますので、それぞれの効果や費用、整備期間などの比較を行い、賢い踏切の導入効果も踏まえ検討してまいります。

質問②

 調査の取組ありがとうございます。私も実際に「賢い踏切」運用開始後の平間駅前踏切を確認しましたが、想像以上の効果でした。今までであれば、朝8時から9時のピーク時、下り上りの通過列車が4本、5本と重なり、10分以上開かないという事象が繰り返し発生していましたが、その日の最長遮断時間は上り、下りが3本通過した3分43秒。しかも3本以上重なったのは、1時間でこの1度だけ。特に、賢い踏切運用開始前は20分以上立ち往生していた井田病院行のバスが一度の遮断で通過していく姿も確認でき、

 大きな成果を感じました。しかし、私どもの調査では、警報が鳴っている時間を遮断時間とするいわゆる警察が取り締まる際に侵入を禁止する方法で算出した遮断時間は、賢い踏切運用開始後であっても1時間あたり約45分。国交省が定めた踏切道改良促進法に基づく「開かずの踏切」要件である1時間あたり40分以上の遮断時間は下回っておらず、以前開かずの踏切のまま、引き続きなんらかの対策は必要となってきます。緊急事態宣言後も調査を継続して頂き、人の流れ等を見極めてから、暫定対策である臨時改札口設置等、効果的な対策を検討して頂ければと思いますが、やはり、もう一つの課題として挙げたいのは、我が党の代表質問でも明らかになった、平間駅前踏切周辺では過去5年間で6件の事故が発生しているという危険性です。

 要因は踏切内、及び周辺道路の狭さ。車と人がギリギリで通過するため、実際に車に歩行者が巻き込まれる重大事故も目撃しています。安全性の確保の上では踏切内、及び周辺道路の拡幅も優先されるべき対策と考えますが、道路拡幅の為には、大きな事業費が伴うため、やはり、利用者の安全確保の為にも一刻も早い南武線立体交差事業の都市計画決定は必要不可欠です。南武線立体交差化事業の早急な事業着手は繰り返しもとめておきます。

 次に向河原踏切についてですが、平間駅前踏切が開かずの踏切である大きな理由は、今まで議会でも指摘させて頂きましたが、下り線通過時の遮断時間です。これが賢い踏切の運用開始により、約1分50秒から約1分20秒へ約30秒短縮されました。以前は警報がなっても全く見えることが無かった南武線が、今は警報が鳴った瞬間にはっきりと踏切からとらえることができます。この短縮が、平間駅前踏切では大きな成果を生み出したわけです。現状、向河原駅踏切の下り線通過時の遮断時間は約1分40秒。賢い踏切導入により改善の余地は残っていると思いますので、ぜひ開かずの踏切である向河原踏切にも「賢い踏切の導入」を市からJRへ強く要望していただきたいと考えますが、対応を伺います。

答弁②

向河原駅前踏切についての御質問でございますが、当該踏切につきましては、ビーク時の遮断時間が40分以上の開かずの踏切となっているため、これまでも様々な取組を進めてきたところでございまして、賢い踏切の導入についても、引き続き、 JR東日本に要望してまいります。

意見・要望

 ありがとうございます。朝のピーク時、ちょうど向河原踏切は下沼部小学校へ向かう児童たちの通学路になります。踏切周辺の拡幅、車両の時間帯規制など一定の対策は行われていますが、開かずの踏切となる時間帯には児童たちが溢れかえります。そこで毎朝児童たちを誘導されている地域の方によると、年々、タワーマンション側からの児童、つまり、朝、踏切を横断する子どもたちが増え続け、踏切が開いてもすぐ閉まってしまうから、一度で渡り切れないこともよくある。我々もやれる範囲で子ども達のために誘導しているが、一歩間違えれば大きな事故の危険性は残っている。とのことです。

 下沼部小学校の児童数は2009年の356人から2019年は987人。10年間で3倍弱に増加しており、要因の一つはタワーマンション方面から来る子ども達の増加です。迂回路はありますが、低学年の児童にとっては距離がありすぎますし、やはり踏切を横断するしかありません。

 代表質問の答弁では過去5年間で4件の事故が向河原踏切周辺で発生。しかし、その安全対策は地域のボランティア、PTAの方々に多大なご尽力を頂いているわけですから、子ども達の安全な通学路を確保するためにも「賢い踏切」の早期設置を市から継続して働きかけて頂くことを再度要望いたしまして、私の質問を終わります。


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