12月議会代表質問(抜粋)中小企業支援策について
※正式な議事録ではありません。
【質問】中小企業に対する市の独自支援策についてです。
東京商工リサーチの調査では、新型コロナ関連の経営破綻は、今年2月以降、月100件を突破し、9月は160件、10月は164件と最多を更新しています。
東京商工リサーチホームページコロナ破たん増勢続く 累計2591件に 【12月10日16:00 現在】 : 東京商工リサーチ (tsr-net.co.jp)
川崎産業振興財団が今年8月に行った「中堅・中小企業経営実態調査」でも、7割を超える企業が「悪影響があった」と回答し、回復時期についても、6割近くが「見通しが立っていない」と答えています。こうした状況のもと、本市に求める施策で最も多かったのは、「補助金・助成金の整備」でした。
市内にある、ヘアサロンの経営者は、「コロナ以降、密を避けるために人数制限をし、単価の高いパーマやヘアカラーが減り、最大で5割の減収になった。現在も売り上げは戻っていない」と、訴えていました。
岸田内閣が打ち出した「事業復活支援金」は、支援対象を売上金額の減少を30%以上と引き下げましたが、4か月の合計金額は、50%減で最大250万円、30%減、最大60万円、個人事業主は、50%減で最大50万円、30%で最大30万円と、持続化給付金の半分程度。しかも対象期間は今年11月からで緊急事態宣言などで最も苦しかった今年1月から10月は対象外です。
宮古市では、市独自の支援策として「事業継続支援給付金」を今年10月より実施し、1事業者、1店舗あたり10万円の給付を行っています。
本市でも、コロナで減収となりながらも、支援策の届いていない事業者に、市独自の給付金事業を実施すべきですが、伺います。
【答弁】経済労働局長
中小企業支援についての御質問でございますが、新型コロナウイルス感染症の市内事業者への影響は、依然として大きいものであると認識しております。
本市といたしましては、これまでに資金繰りの円滑化や、川崎じもと応援券の第2弾の発行等により、地域の経済を下支えするとともに、専門家によるワンストップ型経営相談窓口の設置のほか、新たに、中小企業のデジタル化に向けたセミナーや専門家派遣、市内宿泊施設における宿泊版テレワーク利用の促進等により事業者支援を強化しているところでございます。
今後につきましても、事業者の状況を踏まえ、地域に密着した取組を基本とし、引き続き厳しい経営環境にある事業者を、しっかりと支援してまいりたいと存じます。
【再質問】
コロナで減収となりながらも、支援策の届いていない事業者に、市独自の給付金の実施を求めたことに対し、「資金繰りの円滑化」や「じもと応援券」「経営相談」「デジタル化に向けたセミナーの実施」等の支援を行っているとの答弁でした。これでは、全く、不十分と言わざるを得ません。とりわけ、製造業の小規模な事業所などの経営実態に嚙み合っていません。直近の「経済センサス」によると、製造業では、20人未満の事業所が、84.8%を占めます。これらの事業所では、コロナの影響と合わせ、材料費の高騰、また、部品の品不足によって、作りたくても作れない状況が広がっています。このような小規模事業者が活用できる具体的な支援策があるのか、伺います。
経営を維持するために利用してきた「融資」の返済が始まり、納税猶予も今年2月には申請が終了しており、来年には納税せざるを得ません。返済や納税時期が迫っている事業者に対し、返済期間の延長や更なる納税猶予策などが必要ですが、伺います。
【答弁】経済労働局長
本市では、これまでコロナ禍における中小企業の経営維持を図るため、様々な事業を実施してきたところでございまして、今年度は更に、中小企業の事業再構築、生産性向上、販路開拓等を促進するため、単独の企業では対応が困難な課題に対し、複数社が連携して課題解決に取り組む事業を支援しているところでございます。
また、中小企業等への資金繰りにつきましては、国から、事業者支援の徹底を図ることが示されており、本市としても、市信用保証協会等に働きかけを行い、個々の事業者の状況に応じた対応をしてまいりたいと存じます。
今後とも、厳しい経営環境にある中小企業の事業継続に向けた取組を支援してまいりたいと存じます。